人工妊娠中絶

人工妊娠中絶

プロの判断が、固定観念に縛られてはいけない。 – 染色体異常の“確定診断”とは何か

新型コロナウイルス感染者数の急激な増加による医療崩壊の真っ只中にあります。多くの妊婦さんが、不安を抱えつつ毎日を送っておられることと思います。先日、千葉県において、新型コロナに感染し自宅療養中だった妊婦さんが自宅で早産してしまい、生まれた新...
人工妊娠中絶

『内なる優生思想』批判と、『中絶は罪』だと規定する思想

タイトルが違いますが、前記事の続きのようなものです。 前記事で次に書きますと予告した部分について、まずはちゃんと述べる必要がありますね。 内なる優生思想について ・NIPTが優生思想を助長するのではないかという危惧、障害者とともに生きる社会...
人工妊娠中絶

なるべく検査を行わないように誘導する心理は、どこから来るのだろうか。その2

前記事では、産科・妊婦診療の現場における検査忌避の状況について書きましたが、今回は小児科の現場で経験される話に言及したいと思います。 次子再発の懸念にどう対応するか  当院に検査の相談で来院される方の中に、病気や障碍を持つお子さんを育ててお...
人工妊娠中絶

なるべく検査を行わないように誘導する心理は、どこから来るのだろうか。その1

出生前診断に関わっている中で、よくある相談として、かかりつけ医が検査に否定的という話があります。比較的多いのは、検査そのものの話すら拒否するような態度や、検査の相談をしたら諌められたというような話ですが、もっと具体的な、検査方法はそこにある...
人工妊娠中絶

2021年、年頭にあたって。 当院の強み・長所はなんだろう。 - 表に出ない仕事について

みなさま、新年あけましておめでとうございます。 昨年は、新型コロナウイルスに振り回された一年でしたが、今年はどうなるでしょうか。年頭にあたり、今年どういう姿勢でことにあたるべきか、考えてみたいと思います。例年ですと、それほど明確ではないにし...
人工妊娠中絶

出生前診断をめぐる『ねじれ構造』 – 中絶と言いたくない産婦人科医と産婦人科医はすぐ中絶を勧めると思っている小児科医

日本人類遺伝学会と日本遺伝カウンセリング学会が協力して認定制度を管理している『臨床遺伝専門医』の認定試験が行われています。今年は、ロールプレイ面接がZOOMを用いたweb開催となりました。今後は、現実の遺伝カウンセリングでもこの形が定着して...
18トリソミー

検査を行わないという選択。患者の希望は、医師の説明に左右され過ぎていないだろうか。

前記事でとり上げた日本超音波医学会第93回学術集会。私自身も演題を2題発表しました。そのうち1題は、妊娠初期の胎児染色体異常スクリーニングに関するセッションでの「注目演題」、もう一題は、胎児の心臓の検査に関するものです。この学会はweb開催...
人工妊娠中絶

国際セーフ・アボーション・デー2020 Japan

9月28日は、国際セーフ・アボーション・デー。 安全な中絶(セーフ・アボーション)を選ぶ権利が保障されることを求め、世界中の女性たちが統一行動を起こす日。ということで、1日早い27日日曜日に、オンラインイベントが開催されました。 長年にわた...
人工妊娠中絶

胎児に重い病気が見つかった時、私たちにできることは何か – ヨミドクター記事を読んで考えたこと

つい先日、読売新聞の医療・健康・介護サイト・yomiDr.(ヨミドクター)に、以下の記事が掲載されたことをYahooニュースで知りました。この記事、結構反響があったようで、twitterでも言及されているのを見かけましたし、コメント欄にもた...
NIPT

【NIPT】指針にある「高年齢の妊婦」の定義は、学会の用語にはないという矛盾

前記事で、学会認定されていないNIPT実施施設の問題点について取り上げましたが、今回は返す刀で施設認定の問題点を斬りたいと思います。この問題点については、以前から何度も語っていますし、指針にもまだまだたくさんのツッコミどころがあるのですが、...