人工妊娠中絶

人工妊娠中絶

「無脳症」のわが子を宿して ー 今ここにある出生前診断

 先日、宮城県立こども病院産科科長/東北大学大学院医学研究科教授併任の室月淳医師が、この度上梓された、『出生前診断の現場から 専門医が考える「命の選択」』(集英社新書)が、届きました。  彼は、常日頃から連絡を取り合って、情報交換し...
人工妊娠中絶

Frau記事 出生前診断で「産まない決断」をした母の悲痛 を読んで

いろいろと忙しくしているうちに、あっという間に年末になってしまいました。気づけばこのブログも、11月は記事を出せないままになっていました。全くなんの話題もなかったわけではなく、私たちの周りでは日々いろいろなことが起こっているのですが、きちん...
人工妊娠中絶

再考しよう。人工妊娠中絶を行うことが可能か否かを妊娠時期で規定することは適切なのか?

先日、朝のNHKニュースで、早産児の生育限界についての話題が放送されていました。 変わる? 赤ちゃん“命の線引き”|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本    未熟な状態で生まれてきた赤ちゃんが、医療の進歩によって、しっかりと...
人工妊娠中絶

日本は出生前診断アレルギー状態のままで良いのか

英国発の新しい記事が出ました。 medicalxpress.com鎌状赤血球症の胎児診断を非侵襲的に可能にする技術が、実用化に近づいている。 という話題です。 NIPT (noninvasive prenatal testing) ではなく...
人工妊娠中絶

医師たち同士の間にある壁。どうにかならないのか。

今年6月23日に以下の記事を書きました。 NIPTの議論のなかに透けて見える本音。解説しましょう。(1) まずは歴史的流れから - FMC東京 院長室 そして、この記事の最後に(つづく)と記載しました。しかし、この後の続きは途中まで執筆した...
18トリソミー

超音波検査の結果だけで中絶してはいけないのか(医師の説明に食い違いがあるとき)

出生前検査・診断に集中して診療を続けていると、毎日のようにいろいろな経験をして、本当に勉強になります。日々、技術と知識がアップデートされていく実感があります。と同時に、わが国の一般的な産科診療とのギャップを感じることが多くなってきました。日...
人工妊娠中絶

ニュージーランド政府が中絶に関する画期的な法案を提出

BBCニュースの8月5日付記事で、ニュージーランド政府が中絶に関する法律を変更する法案を提出したニュースが配信されていました。 www.bbc.com ニュージーランド政府は、妊娠中絶を合法化(解禁)し、妊娠20週より前までは女...
人工妊娠中絶

NHKハートネットTV『シリーズ 出生前検査』を見て 私の視点(2)

ようやく第2回を見ることができました。 7月9日に放送された、「シリーズ出生前検査(2)『それぞれの選択を、支えるために』 」です。 この放送におけるテーマは、3つの局面のうちの 3. 検査の結果を受けて、産む/産まない ...
NIPT

妊婦が置かれている現状に目を向けずに論じていませんか? 論点のズレを認識してほしい。その2

前回からの続きです。 検査の実施に反対する意見に関して、私が感じている違和感、論点がずれていると思う点について、解説していきます。 ・胎児の染色体異常が見つかった結果、ほとんどの妊婦が中絶を選択する現状がある。これが広がることは命の尊厳を損...
NIPT

妊婦が置かれている現状に目を向けずに論じていませんか? 論点のズレを認識してほしい。

あっという間に7月になっていました。毎日の仕事に追われつつ、現状をなんとかできないものかと考え続けていますが、突破口が見えてきません。 NIPTの新指針が6月22日の日産婦理事会において議決され、臨時総会で報告されてから、2週間が経とうとし...