よくある質問

かかりつけの医師に、「胎児の首の後ろがむくんでいるからダウン症候群の可能性が高い」と言われました。どういうことなのでしょうか?

医師からは事前に検査についての説明はありましたか? それとも、突然そのようなことを言われたのでしょうか。いずれにしても、驚かれたことでしょう。

日本では、NT(胎児後頸部透亮像)の厚さが約3mm以上あると「むくんでいる」と表現され、ダウン症候群の可能性が「高い」と説明されることがしばしばあるようです。しかし、NTが3mmの場合、赤ちゃんに染色体異常がある確率は3~4%で、染色体異常のない子が産まれる確率の方が圧倒的に高いのです。ダウン症候群の可能性が「高い」というのは、あくまでも「NTが厚く見えない赤ちゃんと比べて」という意味で、「正常な染色体の赤ちゃんが産まれる可能性よりも高い」ということではありません。

また、NTと呼ばれる部分が厚くなる状況はいろいろな原因で起こりえますので、必ずしもダウン症候群のみと関連したものではありません。NTが一般的な厚さより厚いと気づくことでいろいろな胎児の病気を発見するきっかけになることはありますが、これ自体が病気というわけではありません。NTが5mmあっても、約50%の胎児には何の病気もないとされています。

当院では、正確なNT計測のためのライセンスを取得した医師が、適切な時期に計測を行います。単にNTを計測するだけではなく、胎児の他の部分も詳しく観察し、総合的に評価しますので、ぜひお問い合わせください。

いろいろな検査がありますが、私はどの検査を受ければ良いのでしょうか?

出生前検査の種類はいろいろあって、選択をお迷いになる事も多いことと存じます。

当院では、ご年齢やご家族の状況、これまでの妊娠歴、特に心配しておられることなどの情報を整理して、それぞれの方にあった選択ができるよう、「出生前検査お悩み相談」「遺伝カウンセリング」を承っております。ご相談ください。

NIPTを行っている医療機関がたくさんありますが、どのような違いがあるのでしょうか?

NIPTを行っている医療機関には、日本医学会出生前検査認証制度等運営委員会に正式に認証されている施設と、認証を受けずに検査を行っている施設の二種類があります。

認証を受けていない医療機関・検査機関では、認証施設よりも種類の多い検査を扱っていたりしますが、その検査の信頼性や検査結果の説明などの対応も不十分である可能性がありますので、検査は認証施設でお受けになることをお勧めします。

当院は、正式に認証を受けた医療機関として、検査を扱っております。

認証施設ではない医療機関で検査をお受けになって心配な結果が出た場合、その対応に不安をお感じになった場合、相談先に困られる方も多いようです。当院では、どこでお受けになった検査でも、その結果に応じた対応(解釈とその後の選択肢の提示)が可能です。検査結果について、おわかりにならないことがあれば、ぜひご相談ください。

他院で受けた検査で「陽性」判定が出ましたが、羊水検査はリスクが怖いので、超音波で見てもらいたいのですが。

超音波検査でほぼ判断が可能な場合もありますが、21トリソミー(ダウン症候群)の一部のものでは、超音波検査ではほとんど特徴がみつからない場合があります。確実な診断のためには、やはり羊水検査をお受けになることをお勧めします。

羊水検査は、一般の方々が心配しておられるほどリスクの高いものでもなければ、特別つらい検査でもありません。当院では検査手技に熟練した医師が検査を担当しており、安心してお受けいただけます。

NIPTで陽性が出ました。羊水検査の結果が出るまで待たなければなりませんか?

ほとんどの18トリソミーと13トリソミーは、妊娠初期の超音波検査で確認可能な複数の特徴を持っていますし、21トリソミーでもいくつかの特徴をみつけられるケースが多くあります。超音波検査で何らかの特徴がある場合には、絨毛検査でより早く確認する事も可能です。

当院の絨毛検査・羊水検査では、この3種のトリソミーについての検査結果は、1週間以内にお伝えする事が可能です。

初期の胎児検査を受ければ、中期の精密超音波検査は受けなくてもいいですか?

妊娠初期の検査で重大な問題は見つけることができますが、この頃の胎児はまだ小さく、やっと人の形ができたばかりです。妊娠中期になってはじめてわかる問題も多くありますので、各臓器のつくりなどについてこの時期に詳しく観察することが大切です。

妊娠末期(妊娠28週以降)に行える検査はありますか?

妊娠末期にも、中期と同じ精密超音波検査が受けられます。ゆっくりと時間をかけておなかの赤ちゃんの様子をご覧いただくことができます。